杏仁豆腐食べようとしたら人間の無力さに気づいた話

実家に寄ったら父から杏仁豆腐の業務用パックを
お土産にもらいました。

すげぇな父さんなんでこれを
持たそうと思ったんだよ。

嬉しいけどさ。

杏仁豆腐食べようとしたら人間の無力さに気づいた話


業務用の杏仁豆腐って言っても
牛乳パックタイプではなく、

パウチタイプのデカいヤツね。

早速家に帰り、キッチンで封を切ったところで
『そうだ!どうせならお店で出すような
器に入れて食べよう!』
と急に思い、パウチを立てて
食器棚を漁っていたらさ。

キッチンから
『ダーーンッ!』
という音がしたの。

音のイメージとしては
生魚をまな板に叩きつけたような音ね。

最初は何の音かわかりませんでした。

だって今キッチンにあるのって
杏仁豆腐くらいだし。

そしたら続いて
『ダボッダボダボッダボッ!』
って何かが流れる音がしてきました。

まさか

嫌な予感がしてキッチンに行くと
杏仁豆腐のパウチが倒れてシンクに
中身がどんどん流れてるの。

そんで
『ガボッゴボガボッ!』
ってどんどん排水溝に飲まれて行くの。

こんな悲しいサウンド
今まで聞いたこと無いよ。

あまりの光景に衝撃を受けて
『あ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ』
と膝から崩れ落ちました。

人生初の膝落ち。

人間ってショック受けると
何も出来なくなるんだね。

人間とはなんて無力なんだ。

僕には流れ行く杏仁豆腐すら
救えないのか。

自分の無力さに打ちひしがれていると
どこからか優しい声が。

『いいえ。あなたは悪くないわ。
私達はこうなる運命だったの。
どうか自分を責めないで』

杏仁…豆腐?

杏仁豆腐の声が聞こえる!

こんな僕を許してくれるのかい!?


幻聴でした。


このままじゃそのうち杏仁豆腐と語り合い
漫画【火の鳥】ばりに宇宙と
一体化しそうでヤベェなってことで
なんとか立ち上がり、

パウチの底に残ったヤツを
綺麗な器に盛りました。

菱形の杏仁豆腐が5つと
黄色のマンゴープリンが2つ。

汁はほとんど無し。

病気の小鳥のエサみたいになってんの。

でも器はオシャレで大きいの。

オシャレな器って料理を引き立てるって

聞いてたけど、悲壮感も引き立てるんだね。

初めて知りました。

『器が大きいのに料理が小さいなんて
フランス料理みたいでオシャレ!』
ってなる予定だったんだけど。


でもまぁ杏仁豆腐は美味しかったので。

良しという事で。